オープニングフェイズ バトル・ロワイアル
目覚めた場所は、知らない部屋だった。無機質な白い部屋。コンクリートの冷たさが直に伝わってくる。そしてそこには、オーヴァード達が。
さて、今からゲームを始めよう。楽しい楽しい、ゲームをな。
GM:では、今回のオープニングは皆様方同時に始まります。シーンインお願いします。
寺生まれのR(以下風):はーい。(ダイスを振る)1。33か。
ハチタバ(以下孝二):よーし6だ、40になったぞー。
赤錆(以下零):私オーヴァードじゃないんですけど?
GM:おい《無面目》お前も振れGM権限だ(一同笑)。
零:そんなぁ……10(一同爆笑)。いきなりクライマックスですね。
GM:ではキミ達が目を覚ますと、そこは見知らぬ建物の中だ。
孝二:また知らない天井が……。
GM:その通り、見知らぬ天井だな。
零:こ、ここどこですかぁ……?
風:東西南北に扉があったりするのか?
GM:あったりするね。
零:毒入りスープか。
GM:おうそれは違うぜ。キミ達3人以外にあと4人ほど人が倒れています。えっと4人の見た目としては、男性2人は恐らく何かしらのエージェントっぽい。女性1人もそうかな。もう1人体格の良い男性はスーツを着ている。
孝二:俺は高校の制服着てるかな。
風:普通の私服着てるぞ、あとギター持ってる。
零:私は無彩色の巫女服を着てます。頭にはリボンもー。
GM:一人えらい異色だな。まぁ、ここで全員が目を覚ましますね。
零:どうしてこんな所に……ゼノスの事務員として働いていたのに。
孝二:あ、この前の通りすがりのミュージシャンだ。
風:あぁ、前にいた高校生か。大丈夫だったか?
孝二:は、はい。大丈夫です。ありがとうございました。
GM:他の人達も「こ、ここはどこなんですか!?」「一体何が起こっているんだ!」と騒いでる訳ですよ。と、壁にスピーカーが付いているんですがそれが起動する音が聞こえます。
零:これは……ライアーゲームが始まるんですか?
GM:近い。「皆さん、目を覚まされたようですね」とスピーカーから聞こえます。
孝二:ふむ。
GM:「さて、皆さんには今から殺し合いをしてもらいます」
風:な、なんだってー!?
GM:他の皆はぽかーんとしてますね。話は続きます。「皆さん、自分の首に首輪が付いているのを確認してもらえますか」皆さん首にはしっかりと首輪が付いてますね。
零:な、何ですかこれ。貴方の趣味なんですか!?
GM:「おっと、その首輪をあまり触らない方が良い。……爆発しますからね」
一同:な、なんだってー!?
風:なんだってリトライ(笑)。
GM:「これから皆さんにはゲームをしてもらいます。このゲームのクリア条件は一つ。制限時間まで生き残る事です」
孝二:なら皆何もしなければ……。
GM:「ふふ、何もしなければ首輪が爆発します。ゲームクリアは不可能だと言っておきましょう。首輪の解除条件はただ一つ。自分以外のプレイヤー1名の殺害です」
風:なん……!?
零:あの、ちょっと良いですか?
GM:「おや、質問ですか? 質問の時間は後で取ろうと思うのですが。まぁ別に聞きたいのなら今でも良いですよ」
零:じゃ、じゃあ……皆さんにまず質問なんですけど。皆さんオーヴァードなんですか?
GM:「おや? 何を言っているのやら。《ワーディング》でも張ってみればよろしいのでは」
零:いや、私一般人なので……。
GM:「なるほど、確かに関係あるかもな」と攫われていた男の1人が指をパチンッと鳴らして《ワーディング》を展開します。
零:動けなくなります(一同笑)。あ、《無面目》発動するので侵蝕率が3上がります。
GM:上がるのかよ!? 「ふむ、確かに一般人が混じっているようだが……他はオーヴァードか」要するに零以外は動いてますね。それを確認すると《ワーディング》を解除します。
孝二:それ良いんスか?(笑)
零:ちゃんと経験点18点払って一般人に成りすますためのエフェクト取ってるからネ☆(一同爆笑)。
風:払いすぎだ(笑)。
GM:「では、進めてもよろしいですか?」
零:あ、は、はい。どうぞ。
GM:「先ほど言った通り、このゲームのクリア条件は制限時間内に首輪を外す事です。解除条件も説明した通りです。そしてこのゲームをクリアした方々には……」と言って、スピーカーの横にあったモニターに映像が映ります。大量の金塊がそこには示されています。
一同:……!?
GM:「これは時価20億円相当の金塊です」
零:……マジですか。
GM:「これを生き残ったプレイヤーの方々に山分けしてもらいます」
零:これ絶対皆さん殺る気ですよ。
風:なぁ、このメンバーの選考基準は何なんだ? 一般人すらいるようだが。
GM:「何、ランダムですよ。ランダム。あなた方は選ばれたのです」
零:ちょっと待って下さい何で一般人が選ばれないといけないんですか!?(一同笑)
GM:「一般人? あなたは何をおっしゃっているのですか?」
孝二:選ばれてる時点で一般人じゃなさそうだよなぁ。
零:まさか一般人も合わせてランダムで選考を……? それで何故かオーヴァードが集まって1人だけ一般人が。
GM:「……では、他のルールの説明をしてもよろしいでしょうか? ゲームの制限時間は72時間。何もしなければ71時間後には首輪が爆発してオーヴァードであろうと死に至ります」
風:ジャーム化するのか。
GM:いや、死ぬ。
零:一般人なんて即死ですよ……。
孝二:じゃあ真っ先に殺ってしまうか(一同笑)。
GM:「そして皆さんの服のポケットには、我々が配布した携帯情報が入っています。確認をして下さい」確認するとタブレット端末のようなものが出てきます。
零:すいませんこれチャリ走が入ってないのですが。
風:古い(笑)。
GM:「これに入っているのは1つだけ。建物の地図のみです。確認して頂けたら分かると思いますが、この建物は三階建てとなっています。そして24時間毎に、下の階層から進入禁止エリアとなっていきます。進入禁止エリアに首輪を付けた方が入ると首輪が爆発しますので、御注意下さい」
風:なるほど。
GM:「そして71時間後に建物すべてが進入禁止エリアとなり、首輪が外れていない方はそこで爆死という事になります」
零:……。
GM:「ゲームの説明は以上となります。何か質問はありますか?」
孝二:殺害対象となる人物はここにいる人だけですか? それとも誰でも良いんですか?
GM:「この建物の内部にいる人物であれば、殺害対象になり得ます。まぁ、この建物に他の人間がいるとは限りませんがね」
孝二:じゃあもう1つ。あなたは何処にいますか。
GM:「……なるほど。良い質問です。とはいえ私はゲームマスターですからね。そのような事を軽々しく口にはできないのですよ」
風:この建物の中にはいるのか?
GM:「それはどうでしょう?」
孝二:……分かりました。ありがとうございます。
GM:「他に何か質問がある方はいらっしゃいますか?」
零:あのー……武器とかどこかにないですか? いや、武器より防具の方が、私は、その……。
GM:「この建物内にそういった物は大量に隠されています。それに、ゲームは長丁場ですからね。食料等も武器と同様に各所に配置されています。是非探してみて下さい」
零:それならパスタとか食べれるかなぁ……。
孝二:水とかもあるんですよね? 火は?
GM:「ガス等が通じている個所もありますので」
風:了解。まぁその辺はどうとでもなるだろ。
GM:「おっと、重要なルールの説明を忘れておりました。今から6時間の間は戦闘禁止とさせて頂きます。この時間の間に他者を害するような行動をされた場合、自らの首が吹き飛ぶとお考え下さい」
零:ほ、ほほほほうこれは僥倖う。こ、この間に説得しないとととと……。
孝二:えっと、つまりは常に俺達は監視されてるって事ですかね。
零:首輪が感知してるのかもしれませんね。
GM:「では、説明は以上となります。では皆様、是非ともこのゲームを楽しまれて下さい」と言って通信が切れます。
孝二:……厳しいなぁ。
風:取り敢えず食事しよう。食材探して料理してみんなに配布だ。
GM:この部屋には食料は無いぞ。
孝二:探しに行きますか。
GM:探しに行くって事で良いのかな? まぁ取り敢えずオープニングは終了だ。次シーンに移るぞ。
続く。
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