ダブルクロスリプレイ-不可解な放火- その5

ダブルクロス3rd

※これ以前の内容を読んでいない方は、先にそちらを読むことをお勧めします。

クライマックスフェイズ
シーン:極限の闘争   シーンプレイヤー:All player
 許す訳にはいかない。逃げ腰の少年が、珍しく闘志を燃やしている。みちるを攫ったのだ、あの女は。危険に晒しているのだ。温厚な性質の自分でも、好い加減頭に来ている。
 そう静かに怒る木見護の、黒く光る指先の影に、魔王の姿がちらついていた。

GM:シーン変わります。
護:はっはっは、100%超えたわ。
総士:81だー。
冠:私79。で、衝動判定です?
GM:はい、衝動判定です。目標値は通常通り9で。
一同:成功。
総士:侵蝕率は5上がった。
護:同じく5。これで107。
冠:私12上がった。91。
護:でさ、こいつって例のFHエージェントじゃないんだよね?
冠:こいつ”メテオストリーム”じゃないの?
護:いや、良く分からなかったじゃん。
総士:こいつが本人なのか、部下の小物なのかは俺等には分かってないよ。
護:まぁでもね、みちる攫われちゃったからね。倒すしかない残念ながら。ではラウンド開始?
GM:開始です。
◆第一ラウンド
【行動値】
黒刃冠  ……16→22
木見護  ……21
従者×2    ……21
倉辺千恵 ……19
鳴上総士 …… 6
総士:距離はどんな感じでしょう?
冠:空き家って言ってたけど、ピンキリだしなぁ。
GM:距離は、2、3メートルくらいに倉辺さんがいて、その奥の方にみちるが居るね。
護:《ミラーコート》を使用。ドッジのダイスが増える。あと《赤方偏移世界》も一応。
冠:《バリアクラッカー》あるし、鳴上に《力場の形成》。攻撃力6点アップ。
総士:あざーっす。
GM:こちら、セットアップ《氷の城塞》《力場の形成》を使用します。対象は自身。更に空き家の外から従者がやってきます。
護:ということは、挟み撃ちにされた感じか。
GM:はい、挟み撃ちですね。あらかじめ《赤色の従者》《声なき者ども》で出しておいた従者です。
冠:従者の【行動値】ってどんなもん?
GM:従者は21だね。倉辺さんは19。
護:冠さんは16で、僕の《赤方偏移世界》いれれば22か。分かってるなら掛けるけど、良いかいGM?
GM:良いですよ。
総士:でも《ミラーコート》は自身だろ?
護:良いよ、今回は諦めよう。先に冠さんに動いてもらって少しでも戦力を削ろう。で、良いかな。イニシアチブ何かありますか?
冠:《加速する時》か……?
GM:では《極大消滅波》を使います。
総士:開幕やりやがったー!?
護:《時の棺》は……
総士:判定が無いから無理なんだよ。
護:というか、みちる大丈夫か!?
GM:大丈夫、これ範囲(選択)だから。
冠:シーンじゃないか、良かったー。
総士:俺は《磁力結界》《マグネットチェイン》でガード。ガードできないエフェクトもガードできるぞ。
GM:では、三人に攻撃します。ダメージは9Dで、74点です。
総士:うん、耐えた。残り28、余裕だな。
護:僕は倉辺にロイスを取ってタイタス昇華。N:憎悪辺りで。それで復活します。
冠:《リザレクト》するよ。10点回復。
護:しかしいきなり撃たれたなー、面倒くさいなー。じゃあイニシアチブ終わったし、次冠さん。
冠:私か。従者2体が一緒のエンゲージで、”メテオストリーム”は別か。まず従者削りますかね。本気で行くぞ?《コンセントレイト:ブラム=ストーカー》《蝕む赤》《アニマルテイマー》《アニマルアタック》《ブラッドバーン》のいつもの組み合わせに、《血の宴》《殺戮領域》を入れて、更に黒崎剛道のロイスを切るよ。属性は青で、装甲ガード無視。という訳でいきます。
GM:カバーリングはできるんだよね? 片方は確実に死ぬかな。
冠:達成値は37。ダメージは81点に邪毒ランク6。
GM:《炎陣》で従者1体がカバーリング。《エネルギーシールド》《氷盾》でガード。でも倍だから無理か。《蒼き悪魔》で反撃。
冠:おう、こいや。《マリシャスブラッド》で打ち消す。
GM:じゃあダメージ無しですね。ガードした従者が消え去って、もう一体が無傷で残ってる。
護:じゃあ次は【行動値】順的に僕かな。
GM:その前にイニシアチブ、《紅の猟兵》を使用。従者の能力を強化します。ダイス+3個、攻撃力+14個。
護:ふむ、まぁ従者狙うかな。《幻惑の光》《絶対の孤独》《コンセントレイト:エンジェルハイロゥ》《光の手》。こちらはこんなもんか。邪魔してやるよー、達成値は……55!
GM:じゃあ回避かな。ダイス13個で。
護:超えられるもんなら超えてみろ。
総士:まぁおおよそ無理だろ。
GM:えっと……超えられないねぇ。
護:ダメージは、32点。
GM:22点通るね。
総士:結構装甲高いな。
護:放心付加、結果ダイス7個減少。
GM:次は従者かな。その前に倉辺がイニシアチブ、《従者の疾駆》を使用します。これにより従者が君達のエンゲージに移動してきます。
護:なるほど。
冠:おう、来いよ。
GM:で、従者の攻撃ですね。マイナーで《絶対の空間》《炎の加護》。ダイスが10個増えます。それでメジャー、《コンセントレイト:サラマンダー》《災厄の炎》《氷炎の乱舞》《アニマルテイマー》。ダイスが31個、C値7、攻撃力固定値で42。
護:今7個減ってて、《フラッシュゲイズ》使用。更に8個減らすよ。
GM:じゃあ16Dか。
冠:16Dて(笑)。
護:範囲?
GM:範囲。
護:じゃあ《孤独の魔眼》使うよ。という訳でこちら一人に対象を変更。
GM:良いでしょう。達成値は……うわ、回ってない達成値15。
護:15……15!? は?
冠:マジで? 16Dで?
総士:ダイス目荒らぶったなぁ……。
護:あのさ、《シャッフル》使おうと思ってたんだが回避するわ(笑)。
冠:失敗したら《妖精の手》もあるしな(笑)。
護:いや要らんと思うぞ。《神の眼》《リフレックス:エンジェルハイロゥ》
冠:あー、お前《リフレックス》あるのか。
総士:木見は持ってるんだよな。しかしこれは完全に想定外だったな(笑)。
護:ダイス12個で……うん、22で回避。
GM:じゃあボスの手番ですね。普通にマイナーで《絶対の空間》《炎の加護》。メジャーで《焦熱の弾丸》《崩れる大地》《アニマルテイマー》《紅の刃》《ブラッドバーン》《生命吸収》。いや、《生命吸収》はダメージ食らってないし良いか。
冠:ほーう。
護:これは単体か?
GM:あ、《要の陣形》も入れるから三人。
冠:三人なら私達だけね、良かった。
護:オッケー、《時の棺》を使います。
GM:あっはい。判定失敗です。
総士:木見さんつえー。
冠:流石木見さん、攻撃二回潰してるやん。
総士:では次俺だが。
GM:《加速する刻》を使います。さっきと同じコンボで。
護:同じ行動か。《要の陣形》ってまだ使えるんだっけ?
GM:5回使えるからねぇ。
護:くそぅ。流石に無理だな、これ以上は止めれないぞ。
冠:大丈夫、まだロイスは潤沢にある。
GM:ダイス35個で、達成値固定値は13。達成値49ですけど木見さんどうします?
護:そんだけ? あー、でも一人だけ助かるのもなぁ。一応やっとくか。……22、失敗。
総士:まぁどっちかカバーリングはしてやるよ。
冠:わーい、お願いしますー。
GM:更に《ヘルズブラッド》も使用。ダメージ+10Dで、104点!
総士:カバーリングして《リザレクト》。侵蝕率はこれで97。残りHP2点。
冠:まだ100%行ってないの!?
護:僕は鳴上のロイスを切る。復活するよ。《闇の指先》使っておけばよかったかなぁ。
総士:じゃあ俺の攻撃か。あー、従者居るから動けないのか。俺離脱エフェクトないし。
なら従者に《コンセントレイト:ブラックドッグ》《アームズリンク》《バリアクラッカー》。侵蝕率は8増加。ダイスはこれで20個、C値は7。従者に攻撃します。達成値は……35。
GM:ガードエフェクトは無意味か。無しで。
冠:《力の法則》を使うよ。ダメージダイス+4個。
総士:なら……低いな、51点。
GM:あぁ、それは落ちました。
冠:おや、HP低いのか。
護:ふーん、これでボス1体か。クリンナップは無いよね?
冠:邪毒も入ってないし、うん。
◆第二ラウンド
【行動値】
倉辺千恵 ……19→34
木見護 ……21
黒刃冠 ……16
鳴上総士 …… 6
GM:では第二ラウンドです。
護:ごめん、冠さん。《ミラーコート》入れて良い?
冠:うん、構わんよ。
護:なら、こちらの回避ダイスが6個増える。
総士:俺は今HP2だからなー、このまま全力を叩き込みたい。だがボスは範囲持ちなんだ。
護:《要の陣形》がねぇ。《孤独の魔眼》メタってきおって……。
冠:メタって言うんですかね(笑)。あ、《力場の形成》自分に使っておきます。
GM:《力場の形成》《氷の城塞》《戦陣の火》。さっき《戦陣の火》使ってなかったな。【行動値】15上昇、攻撃力+14、そして移動しない限りダメージ-10。
護:【行動値】34は、流石に……いかんな。
冠:侵蝕率持ちますかね。今私134。
護:144。
冠:おおぅ。
総士:俺105なんだけど。
冠:あいつなんなん? あいつ肉の盾にしようぜ。
総士:言ってくれればカバーリングするよ(笑)。
GM:何もないならボスから動きますよ。イニシアチブ、《氷炎の軍団》を使用。攻撃力+28されます。
護:攻撃力は良いかな、達成値はやばい。
GM:じゃあマイナーで《絶対の空間》《氷の加護》でダイス+10個。メジャーはさっきのコンボ。ダイスは32個。
護:んー、まぁこれは無理かな。
GM:ダイス減少とかは?
護:減らさんよ、無意味だから……ちょっとまて、ダイス何個って?
GM:32個。
護:ふむ。……使うか。《フラッシュゲイズ》《闇の指先》。ダイス-8個、C値+1。
GM:なら達成値は46。
冠:流石に無理だろ(笑)。
護:かわす。《神の眼》《リフレックス:エンジェルハイロゥ》。ダイスは19個。C値は7。(ダイスを振る)おし、48! かわした!
総士:おおー。冠さん、カバーリングはいる?
冠:《復讐の領域》使おうとも思うんだけど。うーん、使ったら私倒れてて良い?
総士:良いけど、ボスまだ無傷じゃね?
GM:まだ従者が倒れただけだ。
冠:完全に勝った気でいたわ(笑)。どうしますかねぇ……今回Eロイスは何個なの?
GM:Eロイスは5個だね。Dロイスも合わせるなら7個。
冠:あー……カバーリングしてもらいますかね。お願いします盾さん。
総士:オッケー、《マグネットフォース》でカバーリングします。
GM:ダメージは82点です。
総士:倍ダメージで死ぬから、”メテオストリーム”さんのロイスをタイタスにして復活。
護:いやー、かわしたは良いが侵蝕率重ねすぎたかなこれ……。
冠:木見君今いくつ?
護:今157。で、次僕で良いのかな?
総士:ボスが《加速する刻》使わないならね。
GM:まだ使わないね。
護:じゃあどうしようかなー。何とかロイス倍振り前提で行くか?
冠:倍振りなら何とかなるかな。
GM:問題は、ボスが”白鯨”に近いくらいHPあるんですよね。 ※おおよそ300。
護:はぁ!?
冠:マジでー?
護:今ロイスが4個あるんだよね。4個で倍振り前提なら何とかいけるか……?(考え込む)
冠:鳴上はそんなに攻撃性能高くないんだっけ?
総士:一回だけで良いなら1ラウンドで200くらいたたき出せるよ。
冠:後が怖いな。
総士:侵蝕値はそこまで上がらんよ?
護:(顔を上げて)行くぞ、やってやるよ、《黒星粉砕》!!
冠:マジで!? ちょ、ええ!?
総士:行っちゃうの!?
護:行く、もう倍振りで行く。次もう倒れるから。
冠:分かった、頼んだ。
護:《黒星粉砕》、更に飢餓のアージエフェクト《暴食の魔王》発動。侵蝕率は……19上昇。176になった。更にこれでレベルが上がるな。《黒星粉砕》のレベルが現状7、《暴食の魔王》のレベルは5になってるから、リアクション不可19Dダメージ! 装甲無視! 圧倒的な重力の塊が、貪るように敵に襲い掛かる!
GM:お、おう。
護:全力だからな、僕の。ダメージは……114点!!
冠:おー、凄い!
護:僕にしては頑張った……もう次倒れる。
冠:オッケー、よく頑張った。じゃあ次私行きますよ。いつものに《殺戮領域》つけて……3個しか回ってないだと? 《妖精の手》も使って達成値32。
GM:じゃあガードで。
冠:《世界の敵》。ガード失敗ね。ダメージは69点。邪毒ランクは6。
GM:装甲は有効? うん……じゃあ次《加速する刻》使いますか。
総士:ロイス守りたいのはどっちだ。
護:僕はもう倒れる。お前等ダイス減らしても効果無いだろ?
冠:回避型居ないしねぇ。
護:ならもう倒れるしかない。《孤独の魔眼》使えないし。
冠:私も160超えたし、カバーリング頼むわ。
総士:はいはい。攻撃どうぞ。
GM:では同様のコンボに、《生命吸収》を組み合わせます。
護:なるほどな……。
GM:達成値49だね。そして《生命吸収》により、当たった人数×21点回復します。
冠:は? 回復だと?
護:回復……?《神の眼》《リフレックス:エンジェルハイロゥ》
冠:一応回避狙ってきた!
総士:俺は冠をカバーリングするよ。これで一人分減った。
護:問題は《暴食の魔王》でダイスが減ってるからな。ダイスは17個。
冠:《妖精の手》も残ってるぞ。
護:まぁあんまり無理はさせれない。
冠:もう3倍振りまでは良しとしよう。
護:達成値は……う、42。
冠:ラスト1回の《妖精の手》
護:なら、回避!
冠:良かった良かった。
GM:ダメージは104点だね。
総士:あかりのロイスを切って復活。
GM:なら結果的に21点回復かな。
総士:ラスト俺の番かな。
冠:後は任せた。
総士:やっとだ、やっと俺の番だ! マイナーでエンゲージ、そして《セレニティ》このターン2回動けます。
冠:2回行動(笑)。
総士:というわけで行くぜメジャーアクション一回目!《コンセントレイト:ブラックドッグ》《雷鳴の申し子》《ハイマニューバー》《バリアクラッカー》《アームズリンク》
護:出た(笑)。
冠:《力の法則》は、ここは良いかな。
総士:侵蝕は17一気に上昇。
護:お前17上昇していくつよ?
総士:131。
冠:余裕なんですねぇあいつ。私165なんですよね。
護:こっち179。
総士:それはともかく、これで達成値固定値37、ダイス21個、攻撃力固定値が……85!
GM:わぁお。
護:“マスターギガント”よりは低いな。
GM:あいつはおかしいから。 ※リプレイ・せめて人である夢を参照 固定値で102ありました(笑)。
総士:達成値は80、ダメージ131点! ガード、装甲無視!
GM:ガード無効か……普通に受けて《復讐の領域》使います。
冠:持ってたのか……。
護:これどうするよ。というかまだ耐えてるってのが恐ろしいんだが。
総士:ロイスで復活するか? でも俺のロイスがやばい。GM、相手の様子はどんななんだ?
GM:もうめっちゃちょっとしか残ってないね。
総士:……ロイス切って二回目行動するか。
冠:二回目やらないと倒せそうにないしねぇ。
総士:すまん、木見! 木見のロイスを切って立ち上が……違う、切らなくて良い! 忘れてた《メカニカルハート》使用! HP10で蘇生する、再起動!
一同:おお!!
総士:そして二回目の行動行くぞ。同じ組み合わせで、《ハイマニューバー》が使えないから技能は9、攻撃力は……99!
冠:《力の法則》も入れる!
護:GO!
総士:達成値53、ダメージ130!
GM:じゃあそのまま素通しで食らって……落ちますね。
冠:落ちた? 蘇生エフェクトは?
GM:無いですね。
一同:やったあああああ!!
護:取り敢えず早くみちるを助けよう。
冠:もう一匹はどうした?
総士:まだあかりが居る筈。
GM:もう一人は探せば、車の中にぐるぐるに縛られてます。
総士:は? 拉致られてただけなのか。
護:はぁ……何がしたかったのか良く分からなかったなこいつ。
冠:血でも舐めてみますかね。何をするつもりだったんだ? 血に語り掛けてみる。
GM:さっきあかりが語った通りで、あかりを陽動にして爆弾を仕掛けて、ですね。あかりの存在は、新しいFHエージェントとして鍛えようとしていたようです。
護:FHエージェント? そっかぁ。
GM:爆弾に関しては、この街のUGN支部が邪魔だったため、陽動でおびき出して叩こうとしていたようです。
総士:なるほど、俺等はおびき出されたってのは間違いないわけだ。
護:ただ、手が甘すぎたね。
総士:その程度の実力で我らを倒そうとは……我らはこの支部でも最弱よ(一同笑)。
護:我らはともかく、僕は最弱クラスだからな。
冠:木見さん生存能力は高いですからね。
護:生存能力はね。じゃあこれで終わりかなー。
バックトラック
GM:ではバックトラックです。
護:僕帰って来れない、かも。
冠:3倍振りですよね。みんないくつ? 私169でロイス5つ。
護:179。ロイス4つ。
総士:151。ロイスは4つ残ってる。
GM:今回Eロイスは、Dも追加して良いとして7つです。
護:7つでも厳しいよなぁ(ダイスを振る)……え?
冠:木見さんそれちょっと……。
総士:3倍でも怪しくね?
護:28下がって、151。これをロイス4個で……倍振りします、頼む、帰ってきてくれ! ……42で109! みちるへのメモリーがあるから帰ってきた! みちるありがとう!
冠:おー、おめでとうございます!
総士:俺は115でロイス4つ。怖ぇ。……鳴上よ、ジャームになるのだ!
護:あっ
総士:……余裕っすね。25出たから90。
冠:私も126でロイス5個なんだけど。えっと、通常振りで! ……おっ、33出て93。
護:みんな戻ってこれたんだ、良かったなー。
GM:みなさんおめでとうございますー。ではこれにて終了になります。
一同:おつかれさまでしたー!

エンディング

UGN支部で、黒刃冠は報告書をまとめていた。放火事件について、水月あかりについて、そしてFHエージェントの”メテオストリーム”について。
報告書を受け取った副支部長、周防克也は不可解そうな顔を見せる。
「何とも、解せんな」
「ですよね。詰めが甘いと言うか、何というか。強かったですけどね」
結局のところ、放火事件と爆弾の件はただの陽動、水月あかりの誘拐も同様だったと”メテオストリーム”の血は語っている。数日も掛けてただの陽動とは、気の長い話である。
「しかしこれを見抜いた霧谷さんは流石っすね」
「あぁ、あの人には頭が上がらないな。さて、日本支部長にも連絡するとしよう。”クラウン”、ご苦労だった。お前もたまには学校に行け」
「なら支部長代理なんてさせないで下さいよ全く。じゃ、戻りますね」
冠は犬歯を見せながら笑い、ここが自分の居場所だと言いたげに、支部長の椅子へと戻って行った。

 

鳴上総士はボロボロだった。何度も敵の攻撃を受け止め、限界を超える電撃を放ち、機械の心臓もフル稼働させた。身体に埋め込まれた装甲も傷付き、ブレードも衝撃で僅かながら歪んでいる。
「ウォルター、メンテナンスを頼む」
「御意」
執事のウォルターが迅速に修繕作業に入った。彼は優秀だ。何でも出来る。自らの白兵戦の師であり、情報収集チームのまとめ役でもあり、そして機械の体のメンテナンスまで請け負っている。万能だ。
およそ数時間で、修繕が終わった。装甲やブレードを付け替え、心臓は起動前まで初期化しリミッターを新たに設ける。アームの動きも元通りだ。
完全にメンテナンスされた身体を何度か動かし、そして満足そうに主人は言う。

「相変わらず素晴らしい腕だ。パーフェクトだ、ウォルター」

 

事件はすべて終わった。UGNが後処理を行い、何もかもが世間から隠された。連続放火事件は収束し、犯人はいつまでも捕まらない。そういうことになった。
水月あかりはUGNで保護され、正しい知識を与えられることになるだろう。今後はUGNエージェントとして活動していくのかもしれないし、イリーガルとして活躍するのかもしれない。
何にせよ、事件はこれで終わったのだ。そのことを何度も確認し、木見護はようやく一息ついた。
「護君、注文どうする?」
水月みちるが声を掛けてくる。彼らはまた、喫茶店へと来ていた。護はそのことを重たい思考で認識し、安堵する。
ギリギリだった。レネゲイドを半ば暴走させ、魔王の如き超重力を一時的ながら制御した。そんな状態から戻って来れたのも、みちるの存在あってのことだ。加えて、護自身の日常への執着もあった。
みちるを助けたのも、自分が戻ってきたのも、全ては日常を守るため。何かが欠けた日常など、そんなものは日常とは呼べない。みちるが居ない日々は想像できないし、かといってそれで自己犠牲などというのはナンセンスである。何もかもを護るために、木見護は全力を尽くした。
そして今、いつもと変わらない光景、いつもと変わらない日常が目の前に広がっている。
返事を待つみちるに、護はいつも通り気怠そうに、相変わらず垢抜けない様子で口を開いた。

「えーと、ブラックコーヒーで」

 

 

・・・と、いう訳でこのリプレイは終了になります。楽しんで頂けたでしょうか?

今回はいつもと違って、若干推理戦(《ワーディング》の酷使とイージーエフェクトの濫用とも言いますが)があり、リプレイの趣も若干違ったのではないでしょうか。

これ実際にやってた時は、なかなか進展が起きずにかなり迷走してました。大分ぐだぐだでしたね。リプレイではその辺上手く書き足したり削除したりしてますが。ちなみに発言自体はほぼ脚色無しです。

シーン開始時、およびエンディングの小説パートは毎回好き勝手書いてます。木見君が無駄にかっこよかったりしますが、まぁ気にしないで。こういうの書くのが趣味なんです。

まぁ、そんな感じで、今回締めさせていただきますね。

では、また次回をお楽しみに。

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