リプレイその1、その2を見ていない方はそちらを先に見ることをおすすめします。
シーン5 山岳の番犬 シーンプレイヤー:雨宮創
貧乏くじを引かされた雨宮は一人鳴上の捜索に向かっている。鬱蒼とした木々が太陽を覆い隠し、昼間にも関わらず何か出てきそうな雰囲気を醸し出している。不気味である。
GM:じゃあ全員で話すシーンか、シーンの間で話は終わって雨宮が山に突っ込んでるシーンでもいいよ。
創:侵蝕率が一人だけめっちゃ上がる!
支部長:村に敵が来たら我々が対処するということでね。
創:あぁそれは悪くない。
冠:ほら、調べるの得意だからね。
創:じゃあ、山に。
GM:一人でいいのかな?
支部長:良いんじゃない? ほら、今までの事件って段々スパンが短くなってるわけじゃん。てことは今短くなってきてるってことでしょ?
GM:そうですね。最初の犠牲者が出た後、二週間後に次の犠牲者が出て、十日くらいして消えた辺りでそっちに情報きて。
支部長:そろそろきそうな雰囲気ってことで良いんですかね。
GM:行ったその日に一人消えて一人襲われたってとこだね。
冠:じゃあ行くしかないね。
創:じゃ、じゃあ行きます。
冠:ほら、蝙蝠つけてやるから。こっちは街を守る。
支部長:(パワプロをやりながら)そうそう、町を守る。
創:じゃあこっちは蝙蝠で連絡をでき……ないのかなこの山。
GM:ある程度なら可能だけど。
冠:じゃあ生きてるか死んでるかくらいは分かるってことで良いですか。
創:それなら行きます。くっそう、山の中は銃が撃ちにくくて困る。
GM:じゃあウォルターさんから連絡のあった山の座標のところに向かうと、居るには、居るね。あ、ところでシーンインしたからダイス振ってね。
創:(ダイスを振る)……1だね。
冠:ジャスト60、上手いじゃないですか。
GM:良いねぇ、ボーナス入ったねぇ。そして、見つかったよ? 判定も無しに。
創:……普通に? 〈知覚〉判定無し?
GM:無し。
支部長:これ死ぬな。
創:通信機だけとか?
GM:いや、本人がいるよ。(にやにやしながら)〈知覚〉判定するならどうぞ?
創:〈知覚〉判定はほぼ無駄なんですが……。
GM:大丈夫難易度6だから。
創:じゃあダイス2個で……あぁ無理無理。
GM:じゃあ何も分からないね。
創:とりあえず見つけはしたので、おーい居たぁ!
GM:近づく?
創:近づく。
GM:――襲ってくるよ。
薄暗い森の中で佇む鳴上に近づいた創。すると途端に雷が奔り、周囲の木の葉を焦がし始めた。明らかに敵対心が渦巻いている。
創:やっべぇ、“カラドボルグ”?
GM:(キャラシートを出しながら)同じ支部のメンバーなんで、データどうぞ。あ、侵蝕値は120%ね。
創:ちょっとね、普通にね中ボスとしては強えんだよ!
冠:大丈夫、君なら行ける!
創:行動値は一応勝ってるな。こいつ割り込んでくるっけ。
GM:特に無いね。エネミーエフェクトも無いそのままの状態。
冠:まぁがんばってー。
GM:三対一なら余裕っしょって思ってたんだけど。というわけで戦闘開始だね。何の警戒もせずにきたからこっちが先手とってやりたい気分ではあるけどそっち先ね。
創:え、良いの攻撃。
GM:良いよ、普通にやっちゃって。セットアップとかは無いからイニシアチブで武器をオートで装備するかな。
創:じゃあこっちもボルトアクションライフルを6丁ばっと展開して構える。じゃあこっちから行くぞ? いつも通りのコンボデータで、《コンセントレイト:ノイマン》、《マルチウェポン》、《ヴァリュアブルウェポン》、《コントロールソート》、あと距離が近いんだよな?
GM:うん。
創:《零距離射撃》も入れる。というわけでダイスが9個。侵蝕率は12上がるね。よって72。あとマイナーでボルトアクションライフルの効果も使っておくぞー。
GM:正直雨宮相手だったら一方的にぶち殺されるかなーと思ったんだけどね。
創:じゃあダイスいきまーす。……回らん、達成値27。
GM:暴走状態だからリアクションは無しね。あたるよー。
創:おお、ダメージが大きい。ダイス3個で27+48で、75点。装甲は有効。
GM:じゃあ装備の効果も使って……22点軽減。ダメージが53。2点残った。
創:ひゃあー!!
冠:《リザレクト》おめでとうございます。
雨宮の放った弾丸の雨は、凄まじい勢いで鳴上の装甲を削り取った。だが機械の体を持つ鳴上に対して致命傷を与えられない。踏みとどまった番犬は反撃の牙を剥く。
GM:じゃあ反撃するよー。《コンセントレイト:ブラックドッグ》、《ミカヅチ》、《アームズリンク》、《バリアクラッカー》、《ハイマニューバ》。
創:本気で全力だなおい!
GM:うん。指定はこの付近に近づくものを全力で粉砕しろ、だから。
創:指定されてるのか何か……これだから機械は!
GM:ダイス振るよー。ダイス17個で装甲値無視ね。
創:ダメージ28点以下なら教えてくれ。
GM:有り得ねぇよ(笑)。達成値は72。
創:回避とかできませんどうぞ。
GM:ダメージは11Dだね。……ダイスの目が悪い。57点+武器の固定値で67点装甲無視。
鳴上の放った強烈な斬撃は雨宮の体を容赦なく切り裂いた。肉の焦げる臭いが鼻につくが、雨宮創はオーヴァード、驚異的な再生力で傷を癒し体勢を立て直す。
創:《リザレクト》しまーす……ほわっ!?
冠:浸食率82おめでとうございまーす。ダイスボーナス2個じゃないですかラッキーラッキー。
GM:じゃあ1ラウンド目終わったからもう一回〈知覚〉振ってー。
創:もう一回〈知覚〉か、ダイス3個になってるよ。……えーと、5ですね。
GM:5じゃ駄目だね。
創:これ財産点使えないよな?
冠:〈知覚〉ですからねー……。
GM:じゃあ2ラウンド目。イニシアチブにどこかから《コンダクト》が飛んできます。
創:《コンダクト》?
GM:イニシアチブプロセスに味方を一人行動させるエフェクト。
創:……はい。てかこれ一人だけちょっと。
GM:だから一人でいいのって言ったじゃん!
冠:いや、トリガーハッピーが悪いからね。あと2点ダメージ大きければね(笑)。
GM:それかね、マイナーで後ろに全力で逃げて引き撃ちすればね、こいつ移動力負けてるから追いつけないんだけどね。お前ボルトアクションライフル使っちゃったから(笑)。
創:あー……達成値って重要じゃない?
GM:大丈夫大丈夫、《ハイマニューバ》は使えないから達成値下がるよ(笑)。ほんとは3人相手する予定だったから手加減する必要ないんだよねぇ……達成値41。
創:41……はい無理ー。
GM:ダメージ8Dいくよ。……37点。
創:HP10しかないからね、《リザレクト》! 侵蝕値6上昇。
冠:そろそろもう《リザレクト》できなくなるねぇ。
GM:じゃあ行動値12でそっちだね。
創:相手体力2だよな? これはどうしようかなー。
GM:一応ね、逃走を宣言するならそれで逃げれていいから。
創:……いや、ここはコードネーム“一斉掃射”的にはね、逃げるっていう選択肢は無いんでね。というわけで《コンセントレイト:ノイマン》、《ヴァリュアブルウェポン》……はいいや。《マルチウェポン》、《コントロールソート》、《零距離射撃》で侵蝕値は9追加。
GM:一人だけマッハ過ぎてやばい。
冠:お前《リザレクト》あと1回しかできんよ?
創:うんそうだね、しょうがない。ダイス数が10個で……。
GM:正直かわいそうだけどこいつに勝ち目ないんだよなー。さっきので気づいたとは思うけどもう一人いるんだぜ? 操ってるやつが。
創:目の前の敵は倒さないと気が済まないんでね。
支部長:1対1交換できれば十分だろ。
GM:いやこれ1対0交換だから(笑)。
創:達成値は21。ダメージは……38点。
GM:あぁじゃあ鳴神は倒れたね。すると……《奇跡の雫》が飛んできて起き上がるよ。HP10で。
創:あー……死んだねぇこれは。さすがにまずいので撤退します。こんだけ撃ち込んでも倒れないのはやばいってことで。
GM:全力で撤退するなら撤退していいよ。
冠:……GMが困ってる(笑)。
GM:正直ね、こいつは3人で倒してもらう予定だったんだよね。せめて〈知覚〉の判定に成功すればねー……。
創:【感覚】1だもん。
冠:お前浸食率95%だろうが!
創:3つ振って6以上でないからどうしようもないじゃん?
冠:そういう時のためにタイタスがあるんだよ。
創:とにかく撤退だ撤退。村帰れる?
GM:うん、ボロボロだけど帰ってはこれるよ。
創:じゃあ仮支部に帰ります。
GM:じゃあ二人シーンインね。
冠:イ、イッタイナニガアッタンダー。
創:“カラドボルグ”を見つけましたが、ゾンビのように起き上がってきて。あれもうジャームじゃないですかね?
支部長:倒したのか?
創:倒せませんでした。
支部長:もう一回行って来い!
創:(泣き顔で崩れながら)支部長―!!
GM:支部長、これ襲った方も襲われた方もあんたの部下!(笑)この支部部下に厳しい!
冠:ブラック企業すぎる(笑)。
支部長:しょうがないしょうがない、今のは冗談だよ。
創:支部長、そんなこと言ってるとこっちイリーガルに戻りますよ!!(GM大爆笑)
支部長:しょうがない、じゃあ次は二人で行った方がいいのかな?。
GM:あー、うんあれだ。雨宮からの話を聞いたという事で二人とも〈知識:レネゲイド〉で振ってもいいよ。
冠:仕方ないなぁ。
創:“一斉掃射”さんノイマンなのに馬鹿だからさぁ。
支部長:馬鹿なノイマンてよく分からないな。
GM:このノイマン可哀想な子なんだよね……。
冠:えーと……達成値15。
GM:あぁ、じゃあ問題ないね。あのね、恐らくソラリスのエフェクトで操られていることが分かったよ。
冠:それ知ってんだよ!!(笑)
GM:あと実際にこいつの話を聞いた結果、山がよく分からないのはオルクスのエネミーエフェクトの《ラビリンス》で山自体が一種の迷宮と化してるからではないかと分かった。
冠:マジかよやべぇなおい。
創:“カラドボルグ”はオルクスもソラリスももってないもんな。
GM:彼はブラッグドッグピュアだからオルクスもソラリスも持ってないね。
創:裏にいますねぇ。
冠:そりゃいますよ。
GM:しかも結構優秀なエージェントであろう“カラドボルグ”を簡単に操れるような奴が裏にいるということが分かったね。
冠:どうしようもねぇな。
GM:正直あの時70点オーバーって言われたときは死ぬかと思ったけど普通に耐えてびっくりした。
創:おかしいって!!
GM:あと2点だったからね。
創:というかミドルで70出したの褒めてください……。
冠:結果出さないとね、過程がどれだけ優秀でもね。
支部長:うちの企業結果主義だから。
GM:さすが支部長が帰ってくると厳しさが違うね。
創:もうUGN辞めたい……(笑)。
GM:部長がこういう人だから優秀な人員が集まるんだよ。
支部長:違うよ辞めさせまくっただけだよ。
創:FH行ってスリーシックス撃ちたい……と言ったら怒られるので口をつぐみます。
GM:もうオラこんな支部いやだ(笑)。んで話は戻るけどこの《ラビリンス》ね、〈知覚〉で30以上出せば解除できるよ。一応無理やり迷宮突破することはできる。
支部長:突破できたら私が付いて行ってあげよう。
創:……火炎放射器って購入判定いくらだっけ?
GM:こいつ火炎放射器買おうとしてる(笑)。良いけど。
支部長:山を焼くつもりか?
冠:さすがに燃えないだろ(笑)。
創:購入判定は22か。
GM:山は燃やせないよ?
創:良いよ。火炎放射器は優秀な武器だからね。……達成値15。ダイス酷いな。
GM:22には届かなかったか。
創:財産点は情報収集につかっちゃってるからねー。火炎放射器はあきらめましょ。
冠:じゃあ山に行かなきゃだめ?
GM:直接行って裏に居る何かを倒すなりなんなりして事情を聴くようにするか、無理やり突破するか。
支部長:てかこれって40年前から起きてるんだよね?
GM:さっきの情報収集高かったしついでに教えておくか。使ってたエフェクトに“古代種”エフェクト混じってましたよ。
支部長:なんだそれー。
GM:要は不老不死になるんだよ。いや不死ではないね、不老になる。
創:なら納得だわな。
冠:さぁ次は誰が行くか。
創:誰がって……!
支部長:あいつはまだ仕事を達成してない、タスクコンプリートしてないから。
創:あぁはい、俺は行きますよ、はい行きますとも。
支部長:どうぞどうぞ。
創:また一人かよ! そんなことしてるとジャームになって街中で一斉掃射しちまうぞ!
GM:こいつがジャームになるとやばいんだよなー、本当に。
冠:大丈夫、俺なら意外と勝てる気はする、お前に。
創:多分ね、周りへの被害がデカい(笑)。
支部長:そんなことより誰が行くかは話し合いで決めなさい。
冠:支部長!?
創:支部長きてくださいよぅ……。
GM:支部長はパワプロで忙しいんだ分からないのか!
支部長:じゃあヴィータでやるからヴィータで。
冠:支部長、山の中はオンラインじゃないんですよ……。
支部長:wifi飛んでないんすか!?
創:飛んでないです(笑)。
支部長:あー、詰んだこれ。山に入れんのこれ(笑)。
GM:支部長―!(笑)
支部長:誰かwifiつなぐ能力もってない?
創:“カラドボルグ”だろ多分……(笑)。
GM:敵に捕まってるから、助ければwifiつながりますよ! これ支部長のモチベになるな。
支部長:確かに。この農村なんか通信接続悪いからねー。
GM:“カラドボルグ”がいればブラックドッグの力で通信は完璧よ。
支部長:選手作り終える瞬間にそいつ助け出せば登録できるわ。今回行こうかな。
冠:行きますか(笑)。
創:良かった(笑)。
支部長:行動しないとね、ちょっと回線悪いから。
冠:じゃあ山に行くという事で。
その4に続く。
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