知里弥生の無気力日和 小説:善と悪 「善と悪ってなにかしらね」 薄暗い空間で緑茶を冷ましていた巫女――霧崎沙娜は、ぽつりとそう呟いた。 「なんじゃ、下らぬ事を考えるのぅ」 「下らなくないわよ。人間にとっては重要じゃない?」 無彩色の巫女――三好零は呵々と嗤う。そう... 2017.02.23 知里弥生の無気力日和