どうも、赤錆です。
土曜日、実は研究室に高校生達が見学に来たのです!
いやー、若々しい。実に生き生きしてました。
内容としては、会社と研究所の紹介→真空蒸着の簡易実験→真空凍結の実験 です。
私は真空凍結の実験を担当しまして。
所で真空凍結とは何ぞ? と思う方も多いでしょう。
これは簡単に言えば、水を真空引きすると凍るという単純なプロセスです。
かんたーんに説明しましょう。
まず通常、水は大気圧で押されています。そうすると、水は水蒸気になりたくてもなかなかなれません。100℃という熱パワーを与えてやると、大気圧を超える水蒸気圧となって沸騰が起き、気化するのです。
ではその押している大気圧を小さくしてあげる……つまり大気を排除して真空にしてやるとどうなるでしょう?
簡単です。押し込む力がなくなるのですから、沸騰しだします。何となく想像できるのではないでしょうか?
Youtubeに分かりやすい動画がありましたので、張っておきますね。
引用:室内温度での水の水の沸騰(真空引き)-YouTube
このように室温でも沸騰するようになります。
ここまでは結構な学生さんも知ってました。しかしこの実験、実はこの先があるのです。
水がこのまま沸騰を続けるとどうなるか……実は気化熱というものがあり、水から奪われていきます。
皆さん、濡れた手を扇風機に当てると冷たいですよね? そういうことです。
そうなると、水はどんどん冷えていき……0℃を下回ってしまいます。
あれれー、水って0℃で凍るんじゃないっけ? そうですね基本凍ります。しかし、衝撃を与えずに冷却していくと、過冷却という現象が発生します。これは、融点以下の温度になっても凝固が起こらない現象です。
それの状態が続くと……過冷却とは実に不安定な状態のため、とある衝撃により一気に氷核を形成! 凍りだします。
こちらもわかりやすい動画がありましたので参照ください。
引用:真空中で水はどうなる? ~3つの不思議な現象がわかりますか~ Youtube
よく見たらこの画像で使っているポンプ、私の個人持ちのと一緒で親近感。個人持ちの真空ポンプってなんだよって突っ込みは無しでお願いします。
凍るときは一気に凍ってますね。これは過冷却によるものです。見てるとなかなか爽快ですよー。
私も動画とってみようかなぁ……加速とかせずにいい感じに取れる条件を見つけましたので。
まぁこのように真空中で水は状態変化をしていきます。
なお一度凍ってしまえば、その後611Paを超えない限り氷は液体にはなりません。この時には液体にはならず、直接水蒸気となる昇華という現象が起きるのです。
これを利用したのがフリーズドライ技術ですねー。
そんな感じで、高校生に説明したりしてました。
あと鯖のフリーズドライ、結構な好評でしたね! いやー、嬉しい嬉しい……。
ちなみに、フリーズドライというのは元に戻るのが優秀な所。
見事にもとに戻りました! 鯖の脂のジューシーさも残っててとても良い……これは今度作ったら実家へのお土産にしよう……。
そんな感じ。子供大好きなので、楽しいひと時を過ごせましたー。
ではではー。
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